AIが決めた恋

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真島くんとの相性が学年1位だと発覚した次の日の放課後から、さっそく多目的教室で、舞台『白雪姫』の練習が始まった。本番は体育館で行うが、台本を暗記し終わるまでは、多目的教室で練習が行われるそうだ。
今日は初日であるから、真島くんと読み合わせをしている。
因みに、白雪姫と王子以外の役は、演劇部の2, 3年生が演じてくださるらしい。
演劇に詳しく、しかも先輩と一緒に演技をするとなると、相当努力をしなければ、私だけ浮いてしまう。なかなか荷が重い。

「マア。ワタシハイッタイ、ドウシテシマッテイタノカシラ。」
「白雪姫。私は世界中の何よりも貴方を愛しています。どうか僕と結婚してください。」
「ハイ、ヨロコンデ。」

何とか一通り読み終わった。
まだ読み合わせの段階なのに、真島くんは、王子役を完璧に演じていた。
演劇部の先輩達が真島くんに向かって拍手をする。

「君、演劇の才能があるよ！イケメンだし、スタイルも抜群だし、是非、演劇部に来てくれないか！？」
「ありがとうございます。でも、すみません。剣道部との掛け持ちは難しいです。」
「そうか。それは残念だ。」

真島くんには、つくづく感心してしまう。
勉強もできれば、運動もできるというのに、演劇の才能まであるとは…。
それも、そこそこできるのではなく、どれもかなり飛び抜けてできるのだ。一体、どのような環境で育ったら、このような人に育つのか不思議だ。

「えーっと、湖川藍さんの方は…、何と言うか…、うん。きっと練習をすれば、良くなると思うよ。うん。」

演劇部の部長が苦笑いで言った。