AIが決めた恋
「えっ?」
「あの…さ、一緒に帰らないか…?」
「えっ…!えっ…と。」

今までそんな風に言われたことは1度も無かったのに。急にどうしたのだろう。

「えー、コウ様、もう帰っちゃうの〜?」
「もう少しお話しようよ〜!」

女子生徒達が、真島くんにじりじりと詰め寄る。

「パートナーちゃんとは、いつでも喋れるでしょ?今くらい私達に構ってくれても、いいんじゃない?」

ああ、知っている、この感じ。
この場において、私は圧倒的に場違いの邪魔者だ。

「真島くん、皆さんと話してあげてはどうですか…?(おっしゃ)る通り、私とはいつでも話せるじゃないですか。」
「えっ。」
「では、また明日。」
「あ、ああ。誘ったりしてごめん…。」

私は作り笑顔を作り、その場を去った。
どうして…。どうして『誘ったりしてごめん』なんて言葉を言うのだろう。
やはり、彼との距離は、縮まっているようで、まだまだ遠い。
こんな状況であれば、名前で呼んでもらえる日は、まだ先になりそうだ。

「湖川さん!」

先程まで真島くんの傍で黄色い声を上げていた女子のうち、2〜3人が、私を追いかけてきていたようで、声をかけられた。
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