AIが決めた恋
「あ、そ、そういう意味じゃないからな！」
「そういうとは、どういう…？」
「だから俺が…！…いや、なんでもない。」

そこまで言われたら、続きがとても気になってしまう。

「そんなことより、今日の練習はあまりしっかりできなくて、悪かった。」

なんだか、無理矢理話を逸らされてしまったような気がしなくもないが…。まあ、彼があまり言いたくない事なのなら、無理に言う必要もないと思う。

「私の方こそ、目を開けるタイミングが分からなくて…。」
「確かに、あそこのタイミングは難しい。何か考えないといけないと思う。」

真島くんが、顎(あご)に手を当てて深く考え込む。その姿はまるで絵のように整っている。

「俺が君の頬に手を添えて、3秒後くらいに目を開けるのはどうだ？それならできそうか？」
「それならできそうです。」
「ん。じゃあ、そうしよう。」
「はい。」

ほら、こういうところ。やっぱり真島くんは人の為に一生懸命考えてくれる。
そんな真島くんが暴力事件を起こしたなんて…。本当だと言われても、まだ信じることができない。
そういえば、夢の中で、ひいおばあさんが、
『彼には色々、事情がありそうだね。』
と言っていた。もしかして、暴力事件のことも、彼のオーラを変えてしまったことに関わっているのかもしれない。
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