AIが決めた恋

ガールズトーク

「藍〜!今日は一緒に学校行こう?」

朝、玄関で靴を履いていると、陽芽がやって来て、そう言った。
私達は双子で、小学校や中学校の時は毎日一緒に登校していた。しかし、高校に入学して、パートナーが発表されてからは、陽芽が本田くんと一緒に登校するようになった為、私は1人で登校している。

「今日は、本田くんと登校しないの?」
「懸くん、今日は寝坊したから2限から行くんだってー。馬鹿だよねー!」
「一緒に登校できなくて、残念だね。」
「いいの。久しぶりに藍と登校できたから!」

陽芽が、靴を履いて、つま先で地面を叩きながら言った。
玄関を開けると、もわっとした空気が襲ってくる。もう9月であるが、まだ夏の暑さは去っていない。地球温暖化の影響か、最近は夏が長く、秋がとても短いように感じる。

「藍ちゃ〜ん!」

家を出て数歩歩くと、前方からももちゃんが手を振りながら走ってきた。

「ももちゃん。」

小学生の頃、ももちゃんと私の家は割と近くにあり、毎日一緒に登校していたが、中学に上がると同時に、ももちゃんが隣町に引っ越した為、中学は別になり、一緒に登校することは無かった。そのまま高校も一緒に登校することが無かったから、このようなことは初めてだ。
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