AIが決めた恋

1枚のチラシ

「な、なんとか終わった…。」

あれから私は必死に喫茶店のチラシを描き、なんとか描き終えることができた。
私は『チラシ回収箱』と書かれているダンボール箱の中に作り終わったチラシを入れから、自分の席へ戻り、机に突っ伏した。

「遅いぞ。」

頭の上から声が降ってきて、私は顔を上げた。

「1時間と約束したはずだ。」

ぶっきらぼうにそう言う真島くん。時計を見ると、短い針が、約束の時間を1時間過ぎたところを指していた。

「ごめんなさい…。」

しかし、2時間で完成させただけ、良い方ではないだろうか。そもそも、絵が苦手でない人でさえ、1時間でチラシ1枚というのは難しいのではないかと思う。

「早く体育館へ行って、練習を始めるぞ。」
「はい…。」

渋々返事をして、教室を出ようとしたその時だった。

「え、ちょっと…!」

先程、私にチラシを作るようお願いをした女子がチラシ回収箱を開け、その中の1枚を手にして声を上げた。
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