AIが決めた恋
「ねえ!まさか、藍と広くん、相性1位だったの!?」

さすが、去年までこの高校に通っていただけある。その情報だけで分かってしまうとは。
僕は、無言で頷いた。

「け・し・か・ら・ん!!!!!」
「裕さん、落ち着いてください。」
「藍が僕に隠し事をしているなんて!」

裕さんが知らなかったことに対しては意外だったが、隠し事というか、きっと、伝えるタイミングが無かっただけだと思う。
それに、裕さんも、研究所で実習することを秘密にしているわけだから、お互い様なのではないだろうか。

「僕、今から藍の所へ行ってくる!!」
「え、何処にいるか分かるんですか?」
「分かる!この時期は体育館で練習しているはずだから!!」

そう言うと、裕さんは大慌てで体育館へと走っていった。
思わず少し笑ってしまう。
でも、裕さんが研究所に来るということは、もしかしたら学校内で彼と関わる機会が増えるかもしれない。
何だか賑やかな日々になりそうだ。
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