AIが決めた恋

「私は、佐倉くんとの契約破棄を、同意します！」
「え、良いのか…？」
「はい！元々私達はお互いにそこまで深く関わっていませんでしたし、2人が最強のパートナーなのなら、やはり佐倉くんは、影石さんとパートナーになるべきだと思います！佐倉くん、どうか私のことは気にしないでくださいね！」

そんなことを言っているが、どうしても水原くんとパートナーになりたいという気持ちが見え見えだ。

「桃野はそういうことだそうだが、佐倉はどうだ？」

この質問は、意外にキツい。
表面上は、桃野さんとの契約破棄に同意するかしないかという話であるが、つまりそれは、桃野さんと影石さんのどちらかを選べと言われているようなものだ。
桃野さんが水原くんに一目惚れをしていなかったら、関係性に亀裂が走ってもおかしくない。

「僕も同意します。」

桃野さんは、僕といるより、水原くんといた方が、きっと幸せになれる。
そう思い、契約破棄に同意することにした。