AIが決めた恋
「藍ちゃん。藍ちゃん。藍ちゃん起きて。」
「はっ!」

ももちゃんから肩を叩かれて、私は我に返った。

「もう授業終わったよ。」
「へっ…、今、何時間目?」

私がそう言った瞬間、おでこをデコピンされた。

「痛っ!ももちゃん、痛いよ。」
「デコピンしたのは桃野じゃない。俺だ。」
「ま、真島くん…!」

真島くんが、正面から私の顔を覗き込んでいる。
今日もオーラが真っ黒だ。

「いつまで寝ぼけているんだ。もう今日の授業は全て終了したぞ。」

え、いつの間にか、そんなに時間が経っていたのか…。

「藍ちゃん、ここ1週間くらい、授業中によく寝てるよね。もしかして疲れてるの?」
「あー、ええと…。」

実は、1週間前、佐倉くんに先生と話しているところを見られてからというもの、私は夜にあれこれと考え事をしてしまい、眠れない日々が続いていた。
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