AIが決めた恋
「そうだ!俺が教えてあげるよ!」
困惑する俺を他所(よそ)に、水原は、提案をした。
「え?」
「恋のイロハについて。」
「恋のイロハ…。」
「毎週木曜日は部活が休みでしょ?放課後残って俺が真島くんに恋について教える。拒否権は無しだからね。」
つまり、これからの俺の木曜日は、静かな木曜日ではなくなるということだ。
まあ、元から特にすることも無いから、良いのだが。
「じゃあ、来週、3階の自習室に来てね。そういうことで!」
そう言って俺に手を振ると、水原はスクールバッグを肩にかけ直して、走り出した。
「あ、ちょっと、待てよ!」
「ごめん、奏風(そよか)ちゃんが待ってるから!」
きっともう足を止める気は全く無いのだろう。
全力で去っていく水原を見て、そう思った。
まだ、やるとは言っていないが、どうせ拒否権は無しだ。
それにしても…、
『奏風ちゃん』か。
パートナーを下の名前で呼ぶことを、本当は俺だって少しはしてみたい。でも…。
そんなことすらできないのに、水原から恋のイロハを学んで、何かが変わるのだろうか。
困惑する俺を他所(よそ)に、水原は、提案をした。
「え?」
「恋のイロハについて。」
「恋のイロハ…。」
「毎週木曜日は部活が休みでしょ?放課後残って俺が真島くんに恋について教える。拒否権は無しだからね。」
つまり、これからの俺の木曜日は、静かな木曜日ではなくなるということだ。
まあ、元から特にすることも無いから、良いのだが。
「じゃあ、来週、3階の自習室に来てね。そういうことで!」
そう言って俺に手を振ると、水原はスクールバッグを肩にかけ直して、走り出した。
「あ、ちょっと、待てよ!」
「ごめん、奏風(そよか)ちゃんが待ってるから!」
きっともう足を止める気は全く無いのだろう。
全力で去っていく水原を見て、そう思った。
まだ、やるとは言っていないが、どうせ拒否権は無しだ。
それにしても…、
『奏風ちゃん』か。
パートナーを下の名前で呼ぶことを、本当は俺だって少しはしてみたい。でも…。
そんなことすらできないのに、水原から恋のイロハを学んで、何かが変わるのだろうか。