AIが決めた恋
「デートに来てもらうには、相手を??どうするの!?」
「相手を…?」
「そう!」
「…シめる…?」
「シめてどうするの!」

水原が、大袈裟にコケる振りをした。

「もう、まさかこんなにも鈍感だとは…。」

鈍感?俺が?そんなこと、初めて言われた。

「“相手を誘う”、でしょ?」

相手を誘う。
まあ、言われてみれば確かにそうだ。

「納得した。」
「良かった。そこで納得してもらえなかったら、どうしようかと思った。」

胸を押さえて安心している彼を見ると、何だか、なかなか答えを導き出せなかった自分が申し訳なくなってくる。

「で、真島くんには、先ず、藍さんをデートに誘ってもらいます!」

彼女を、デートに…?以前、下校になら誘ったことがあるが…。

「そんなこと言われても、俺は誘い方なんて分からない。」
「それを今から教えるの。」

水原が教卓で頬杖をつき、俺を見下ろした。
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