AIが決めた恋
「どうしたの?もしかして、緊張してる?」
「緊張はしていない。」
「そう?何だかぼーっとしてるみたいだったけど。」

緊張ではなく、この場にいることへの後悔をしている。どうしても、この前見たあの写真が脳裏にこびり付いて離れない。

「別に。何も無い。」
「わざわざ何も無いって言うことは、何かあるってこと?」

しまった。気付かぬうちに、余計な言葉を言ってしまった。

「藍さんに何かしちゃった?それとも、何かされた?」
「いや、特に何かがあったわけではない。ただ俺が、勝手にネガティブな想像をして、気まづくなっているだけだから。」

普段の自分だったら、絶対にこのような弱音は吐かない。でも、水原にだったら、何故か言える気がした。彼は、他人の心をいとも簡単に開いてしまうような雰囲気がある。

「ふーん。まあ、真島くんのことだから、その想像も外れてる確率が高そうだけどね。」
「それは俺を貶しているのか?」
「そうじゃないよ。もっとポジティブに考えても良いんじゃない?っていう話。」

ポジティブに…?自分のパートナーが、友達とキスしているところを見てしまったのに…?そんなの、不可能に近い。
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