AIが決めた恋
「あ、そうそう、証拠写真もあるんだった。」

影石愛がポケットからスマートフォンを取り出して、何度か画面をタップすると、その画面を私に見せつけた。

「ほら、これ。男子更衣室で広大が着替えてる時の写真。」
「っ……。」

画面には、上半身裸で後ろ向きに立っている真島くんが、はっきりと写っていた。

「私の前でも堂々と着替えるなんて、広大ったらやらしいんだからぁ〜。」
「そんな…、どうして…。」

真島くんは…、真島くんは…。

『俺も君のパートナーとしてふさわしい人間になれるように頑張るかな。』

口は時々悪いけど、いつも私に優しくて…、

『これだけは覚えていて欲しい。俺は、君が嫌いではない。』

私のことを、気遣ってくれて…、

『君のことを、パートナーとして大切にするから。』

私みたいな人に、ちゃんと歩み寄ってくれて…、

『せっかく…相性の良いパートナーなんだから、…もっと、関わりたい…。』

それなのに…、それなのに…！
嫌だ。影石愛と付き合っていただなんて、無理して私のパートナーでいたなんて、今までの言葉が、全部嘘だったなんて、そんなこと、信じたくない…。
でも…。
でも、証拠写真がある。更衣室で2人きりなんて、普通じゃないよ…。
< 469 / 508 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop