AIが決めた恋

「好き…だったのですか？その、恋人のこと。」

彼は、顎に手を置き、少し考え込んだような仕草をした後、夕空を見上げた。

「好き…だったな。うん。でも──」
「それは…！その相手は…、影石愛…ですか？」

私がそう言った瞬間、まるで呼吸が止まったかのように、真島くんの身体が硬直した。
その姿を見て、私は悟った。
影石愛と真島くんは、本当に、過去に付き合っていたんだ…。
本当は、全て影石愛の嘘だと、何処かで信じたかった。でも…、嘘ではなかった。

「私がパートナーでごめんなさい。」

気が付いたら、そんな言葉が口から出ていた。

「え？」

こんなこと、言うはずじゃなかったのに…。
でも、1度出てしまったら、取り返しがつかない。
平常心を保てなくなって、意図せずうちに、次の言葉が溢れ出す。

「卒業したら、直ぐに契約を破棄します。あ、それか、もし我慢できなければ、私は今すぐにでも、転校しますから。」