AIが決めた恋
「さすが広大。まさかこの段階でバレちゃうとはねえ。ヒント、出し過ぎちゃったかな?」
「ふざけるな。」

怒りの感情が、全身を支配している。
全力で影石愛に怒っているのに、彼女は何も感じていなさそうで、その態度が、さらに俺の以外の感情を増長させる。

「どうして、こんなことしたんだよ。」

正直、影石愛の計画遂行力は天才的である。しかし、計画事態が間違っている。
こんなことをしたって、誰も何の得にもならない。

「どうしてって…。湖川藍が昔から目障りだから。」
「は?」
「好きだった人を奪われた。だから、今度は奪ってあげるの。蛍貴も広大も。あいつから全部。奪ってやる。」
「お前!!」

抑えられない怒りの感情をどうすることもできなくて、無我夢中で影石愛に掴みかかろうとした。

「あれ〜?そのまま胸ぐら掴んじゃっていいの〜?また出席停止になっちゃうよ。」

その言葉で、俺の身体が止まる。

「あ、もう高校生だから、義務教育じゃないし、退学もありえるか。そうなったら、もう、愛しのパートナーちゃんとも会えなくなっちゃうね〜!あはははははは!」
「くっ…。」

持って行き場の無い怒りを、近くの壁にぶつける。その衝撃で、手が痛む。
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