AIが決めた恋
まさか真島くんの口から、佐倉くんの話題が出るとは思わなかった。

「ただのクラスメイトですけど…どうしてですか？」
「君の友達が僕を探しに行っている間、2人きりだったんだろ？君は佐倉のことは怖くないのか？」

佐倉くんが、怖いかどうか。怖くないと言ったら嘘になるかもしれない。
佐倉くんはとても良い人だ。だから、他の男の人よりは怖くないのかもしれない。でも、佐倉くんが私の膝に消毒しようとした時、私は反射的に逃げてしまった。無意識だったとしても、逃げたということは完全に怖くないわけではないのだの思う。

「私の男性恐怖症は軽度です。前にも言いましたが、必要最低限程度の会話なら可能です。しかし、佐倉くんは、必要最低限程度を少し超えても怖くはないのかもしれません。」

私は正直に答えた。

「そうか。」
「でも、それは真島くんでも同じですよ。」
「えっ？」
「真島くんとも、必要最低限程度を超えても、怖くはないです。真島くんも良い人ですから。」

佐倉くんも真島くんも、私に危害を加えることが無いと、信用できている。だから、他の人と比べて、そこまで怖くないのだと思う。

「良い人…俺が？」
「はい。」
「そんなわけないだろ。」
「どうしてですか？」
「だって俺は──」
「お待たせ致しましたー。」

真島くんが何かを言いかけた時、店員さんがやってきた。
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