AIが決めた恋

「ゲーム？」
「そう！その名も～、『運命の相手は誰だ！？共に買い物試練を乗り越えろ！』です！」

買い物試練って…。近くのコンビニにご飯を買いに行くだけなのに。

「何それ〜！面白そう！やりたい！」

ももちゃんがはしゃぐようにそう言った。

「まあ、変な題名つけちゃったけど、ただのあみだくじだよ。」

そう言うと陽芽は、紙を用意して、手際良くあみだくじを作成した。

「はい、できた！皆、好きな所に名前を書いて。この中で選ばれた2人が買い物係ね。」

紙には6本の線画引いてある。ここにいるのは7人だが、きっとお兄ちゃんの分は省いているのだろう。
私は、右から2番目の線の上に名前を書いた。これで買い物に行くのかどうかが決まるわけだが、特に緊張感はない。きっと、買い物係になってもならなくても、どちらでも良いと思っているからだろう。

「は〜い、じゃあ、適当に線を書き足したいんだけど、ここは公平性を保つ為に、裕くんに引いてもらうね。」

全員が線を引き終わると、陽芽がそう言って、お兄ちゃんに紙を渡した。
お兄ちゃんは、迷いなく、線を引いていく。合計で10本程度線を引いた後、満足した様子で陽芽に紙を返した。

「では、買い物係2名を発表します！」

陽芽があみだくじを受け取ると、ゆっくりと書かれている線を辿っていった。