AIが決めた恋
「結婚するかもしれないし、しないかもしれない。やっぱり、先のことは僕もまだ分からない。」
「そうですよね。私も、『しないかもしれない』と言われたのなら、まだ良かったのです。でも、真島くんは、『できないかもしれない』と言いました。」

『しない』と『できない』。似ているが、若干違う。

「私と結婚するのが無理であるということでしょうか。そう考えると、やはり私は真島くんに嫌われているのかもしれません。」
「そんなこと…。」

2人を見ていてよく分かる。真島くんは、湖川さんのことを好きかどうかは分からないが、嫌いではないと思う。

「気になるなら、直接真島くんに聞いてみたらどうかな?」
「えっ…!?そ、そんなこと聞けないですよ。どうやって聞いたら良いんですか?」
「普通にそのままストレートに聞けばいいと思う。」
「でも、それで、もし嫌いだと言われたら、これからどうしていけばいいのか分かりません。」
「そうだね。でも、絶対に嫌いだとは言われないと思う。僕が保証するよ。」
「保証って…。」
「そうだな。もし嫌いだと言われたら、ここら辺の地域で1番値段の高いアイスクリームを買ってあげる。」

冗談でそう言ってみたが、湖川さんは少しも笑わなかった。
やはり、僕の冗談はつまらないのかもしれない。

「約束、ですよ。」
「うん。必ず守るよ。」

そんな会話をしているうちに、近くのコンビニへと辿り着いた。
中はエアコンが効いていて、適度に涼しい。
うどんが置かれている商品の棚を見るが、うどんは2つしか売られていない。まあ、普通に考えたら、同じうどんが7つも売っているコンビニなんて、そうそうないだろう。
仕方なく僕達は、うどんと蕎麦(そば)とパスタを2つずつ買うことにした。

「全部で7人だよね?もう1つはどうする?」
「あ、あの、お兄ちゃんは、いくらのおにぎりとシーザーサラダで良いと思います。昔から好きだったので、おそらく今もすきだと思います。」

さすが従兄妹同士だ。『お兄ちゃん』と呼んで慕うくらいだから、きっとお互いの好きな物はほとんど頭の中に入っているのだろう。
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