AIが決めた恋
僕達は、全ての商品を買うと、コンビニを出た。

「荷物は僕が全部持つよ。」

コンビニを出て、僕がそういうと、湖川さんは物凄い勢いで首を横に振った。

「1つは私が持ちますから、そういった、レディファースト…？のようなことはされなくて大丈夫です。」
「うーん、レディファーストというか…。」

レディファーストという意識も無いわけではないが他にも理由がある。

「戻った時、湖川さんが荷物を持っているところを裕さんに見られたら、僕、殺される気がする。」

割と真面目にそう思う。この前の握手をした際に圧をかけられたばかりであるし、先程も、湖川さんの付き添いが僕では心配だと言われてしまった。

「確かに…、お兄ちゃんならやりかねませんね。すみません。そういうことであれば、佐倉くんの命を守る為に、この荷物も、持ってください。」

湖川さんが持っていた荷物を僕に差し出した。
湖川さんが真面目な表情でそのように言う姿を見て、少し笑ってしまいそうになったのを、慌てて抑えた。

「ありがとう。」

僕は彼女から荷物を受け取ると、再び歩き出しす。

「あの、重たくないですか？」
「大丈夫だよ。」

大丈夫だけれど、そう聞かれてしまうということは、僕はか弱く見えているのだろうか。
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