声を聞いて。 上
女の子が出て行ったあと
陸はため息をついていた



告白するのも大変だけど
やっぱり告白される側も大変なんだなと
陸のため息を聞いて実感する




少しすると体育館から
音楽がかかる



留奈「この曲って」



流れてきたのは
私が好きなアーティスト
SSSの曲だった

ドアかげに隠れながら
体育館の中をのぞき込むと
陸が踊っていた




留奈「すごい!振りまで完璧に覚えてる」

思わず、見とれていると





陸「そこにいるの誰?」


私の気配に気づいたのか
陸がいきなり声をかけてきた




留奈「うちだよ!陸ってSSS知ってるの?」



声をかけられた私は
答えながら体育館の中に入る


陸「知ってるも何も俺ファンだし!」


留奈「本当?うちもファンだよ!」



好きなアーティストが
一緒だと知った私はテンションが上がる



留奈「この曲いいよね!ここの振り好き」


私は振りの真似をする


その姿を見た陸は、笑っていた。



留奈「陸も好きだなんて知らなかった。」


陸「俺もびっくりだよ。」



2人で好きなアーティストについて
話していると



陸「今度一緒にライブいかない?実は冬のツアーのチケット手に入れたんだ!」


陸はピースしながら
誘ってくれた



留奈「行きたい!絶対行く!うちチケット外れちゃってショックうけてたんだよね。」



まさかのお誘いに
私はもちろんすぐに賛成する。



留奈「陸ありがとー!楽しみ」

私は思わず笑みがこぼれた
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