春の始まりに、もう一度君に会いに行く。
愛莉の課題の手伝いを終えて家に帰っても愛莉に言われた「もうそれは恋だよ」という言葉がまだ頭の中をグルグルと回っていてモヤモヤしている。


気持ちの整理がつかないままだと気持ちが悪いので姉に相談することにした。



姉は4歳年上で大学2年生で、明るい性格とかわいらしい顔立ちで人付き合いが得意な私とは真逆のタイプだ。



異性からとてもモテるため、中学時代から彼氏が途切れたことがないらしい。



姉の部屋に行き、ノックをして入ると大学の課題をやっている姉が驚いた顔でこっちを見た。



「優芽、すごく顔色悪いけどどうしたの?」


姉にそう言われて鏡を見ると、確かに顔色の悪い私が映っていた。



姉に今までのことを全部話し、この気持ちが好きという気持ちなのかを尋ねてみた。



姉はニヤニヤしながら「それは恋だね~」と答えた。




「ついに優芽も好きな人できたのかぁ、付き合ったら教えてよ!」


姉はなんだか嬉しそうだった。





私はやっぱり田川君のことが好きなんだと気づいた。



自分のこの気持ちに自信を持つことができた。
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