御曹司は箱入り娘を初夜に暴く~お見合いしたら、溺愛が始まりました~
「もちろん」
許可をもらえたのでスマホを彼に向けて構えると、彼の手が伸びてきた。
構えている私のスマホに触れ、タップでインカメラの設定に切り換えられると、ぐっと私を隣に引き寄せ、カメラの内側に入る。
「へっ」
手もとのスマホを見ると、桜とともに私たちがふたり画面に収まっている。
「一緒に撮ろうよ」
その誘いの返事をする前に、彼はシャッターを押し、『カシャッ』と音がした。
「い、一緒に!?」
シャッターの後で戸惑いの声をあげても時すでに遅く、スマホにはどう撮っても格好いい笑顔の透さんと、急だったせいで「あ」と口を開けている私が寄り添うショットが保存されていた。
至近距離で行われる突然のコミュニケーションに翻弄され、しかも写真はまさかのツーショット。
恋人のような私たちが写真として形に残り、ふと美砂の顔が浮かぶ。
まるで裏切りの証拠写真のよう。
ああでも、うれしい……!
今は罪悪感が打ち消されるくらい、私の胸はいっぱいだった。
許可をもらえたのでスマホを彼に向けて構えると、彼の手が伸びてきた。
構えている私のスマホに触れ、タップでインカメラの設定に切り換えられると、ぐっと私を隣に引き寄せ、カメラの内側に入る。
「へっ」
手もとのスマホを見ると、桜とともに私たちがふたり画面に収まっている。
「一緒に撮ろうよ」
その誘いの返事をする前に、彼はシャッターを押し、『カシャッ』と音がした。
「い、一緒に!?」
シャッターの後で戸惑いの声をあげても時すでに遅く、スマホにはどう撮っても格好いい笑顔の透さんと、急だったせいで「あ」と口を開けている私が寄り添うショットが保存されていた。
至近距離で行われる突然のコミュニケーションに翻弄され、しかも写真はまさかのツーショット。
恋人のような私たちが写真として形に残り、ふと美砂の顔が浮かぶ。
まるで裏切りの証拠写真のよう。
ああでも、うれしい……!
今は罪悪感が打ち消されるくらい、私の胸はいっぱいだった。