御曹司は箱入り娘を初夜に暴く~お見合いしたら、溺愛が始まりました~
「お父さん? どうして応接室にーー」
父が扉を開けた。
VIPをお通しするためのその部屋のソファには、ひとりだけ先客がいた。
「ああ。こんにちは、沙穂さん」
「……池畠、さん?」
なんで……。
思わず父を見たが、スタスタと池畠さんの隣へ寄っていって談笑をしている。
私は扉付近に立ち尽くしたまま、動けずにいた。
「待たせて悪いね和志くん。透くんの会議が長引いてるんだ。会っていってもらいたいから、もう少し大丈夫かい?」
「もちろん。お仕事優先で構いませんよ」
やだ、透さんと池畠さんを会わせるってこと?
「沙穂。今、美砂も呼んでくるから、和志くんと話して待っててくれるかい?」
「ま、待ってお父さん! 美砂なら私が呼んでくるから!」
「久しぶりにお義兄さんになる人に会ったんだから、沙穂も少しはお話しなさい」
さらに反論しようとしたが、父は私を置いてこの部屋を出ていってしまった。
扉が閉まり、池畠さんと残された私、ふたりになった室内はシンと静まりかえる。
父が扉を開けた。
VIPをお通しするためのその部屋のソファには、ひとりだけ先客がいた。
「ああ。こんにちは、沙穂さん」
「……池畠、さん?」
なんで……。
思わず父を見たが、スタスタと池畠さんの隣へ寄っていって談笑をしている。
私は扉付近に立ち尽くしたまま、動けずにいた。
「待たせて悪いね和志くん。透くんの会議が長引いてるんだ。会っていってもらいたいから、もう少し大丈夫かい?」
「もちろん。お仕事優先で構いませんよ」
やだ、透さんと池畠さんを会わせるってこと?
「沙穂。今、美砂も呼んでくるから、和志くんと話して待っててくれるかい?」
「ま、待ってお父さん! 美砂なら私が呼んでくるから!」
「久しぶりにお義兄さんになる人に会ったんだから、沙穂も少しはお話しなさい」
さらに反論しようとしたが、父は私を置いてこの部屋を出ていってしまった。
扉が閉まり、池畠さんと残された私、ふたりになった室内はシンと静まりかえる。