懐妊一夜~赤ちゃんを宿したら極上御曹司の盲愛が止まりません~
「だからもっと蜜葉のいろんな顔が見てみたい。そう思わせるくらい蜜葉は魅力的な女性なんだ」

普段あまり褒められ慣れていないから、恥ずかしさが募ってきて心なしか頰がピンク色に染まっていく。

「蜜葉、明日は仕事が休みだろう?」

「あ、はい。休みですけど……」

「だったら今日はゆっくり蜜葉と過ごせるというわけだな」

「え?」

悪戯に笑う結斗さんの姿が大きくなっていくのは結斗さんが私のいる方へと足を進めてきているから。

「一週間以上、蜜葉に触れるのを我慢したんだ。だから今日は蜜葉のこと朝まで解放するつもりないから覚悟してくれ」

こちらに回り込んできた結斗さんに耳元でそんな言葉を囁かれれば動揺しないはずがない。頭の中の妄想が現実味を帯びてきて、あたふたしてしまう。そんな私を見て結斗さんはいたずらに笑い、ほっぺにキスを落とした。

「あまりいじめるのもかわいそうだから、これくらいにしておくか。ひとまずこれを受け取ってくれないか? シンガポール土産だ」

結斗さんが私の目の前へと差し出したのは、ピンクのリボンで可愛くラッピングされた正方形の白い箱だった。
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