懐妊一夜～赤ちゃんを宿したら極上御曹司の盲愛が止まりません～
「開けてみてくれ」

「はい……」

結斗さんに促されてラッピングを解いていく。そして箱の中を開けてみれば、

「可愛い！」

カラフルなお皿とスプーンと小さなポットが入っていた。

「これはシンガポールを代表する陶器でプラナンカン食器というものだ。可愛らしい色使いが蜜葉にぴったりだと思ってね。以前に料理が好きだと蜜葉が言っていたのを思い出してこれにしてみたんだ」

「ありがとうございます。本当に嬉しい。大切に使わせてもらいます」

いろいろと考えてお土産を選んでくれたことがすごく嬉しくて自然と笑顔になった。

「ああ。気に入ってくれたのならば良かった」

そんな私を見て結斗さんが満足げに笑う。結斗さんは強引なところもあるけれど、よく気遣いのできる優しい人なんだと改めて思った。

ストレートな愛情表現に振り回されてはいるけれど、女の私からしたらやっぱり誰かに褒められたり、好きだよと言ってもらえることはすごく嬉しいことだし、少しだけ自分に自信が持てる。

不器用で慎重な私だけれども、結斗さんと関わるようになってからそんな変化があったりする。
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