懐妊一夜~赤ちゃんを宿したら極上御曹司の盲愛が止まりません~
秋夜の色なき風
***
残暑も衰えかけ、秋風が心地よくなり始めるなか、結斗さんと私の秘密の関係はひっそりと続いていた。
「芹澤、ちょっといいか?」
「あ、はい……」
そんなある日のこと。突如部長に呼ばれ、これは何事かと身構えてしまった。
打ち合わせ室へと連れて行かれた私の前に現れたのはーー
「芹澤、久しぶり」
「え?海外に行ってたはずじゃ……」
「経営戦略部に転属になって、つい先日こっちに戻ってきたんだ」
「そうだったんだ」
私の前で微笑む彼。そんな彼の名は笹原 遼介。この会社に同期入社した同い年の二十六歳。入社後すぐに頭角を現して海外の主要な支店へと配属になったいわば同期の星だ。
残暑も衰えかけ、秋風が心地よくなり始めるなか、結斗さんと私の秘密の関係はひっそりと続いていた。
「芹澤、ちょっといいか?」
「あ、はい……」
そんなある日のこと。突如部長に呼ばれ、これは何事かと身構えてしまった。
打ち合わせ室へと連れて行かれた私の前に現れたのはーー
「芹澤、久しぶり」
「え?海外に行ってたはずじゃ……」
「経営戦略部に転属になって、つい先日こっちに戻ってきたんだ」
「そうだったんだ」
私の前で微笑む彼。そんな彼の名は笹原 遼介。この会社に同期入社した同い年の二十六歳。入社後すぐに頭角を現して海外の主要な支店へと配属になったいわば同期の星だ。