妖の木漏れ日カフェ
お別れの夏
太陽が街を照らし、ある人はアイスキャンディを舐めながら歩いている。
「ハイビスカスとローズヒップのブレンドハーブティーです」
「ありがとう。……今日で最後の日なのね、寂しいわ」
スミレさんは水色の爽やかなこの季節に合うワンピースを着ている。
そう、去年の明日が私が井戸に吸い込まれてこの世界に来た日。
あの時はどうなるかと思ったけれど、皆のおかげで私はここにいることが出来ている。
「スミレさんに会えたこと、本当に嬉しく思います」
「私もよ」
私のいなくなったこの世界はきっと、何も変わらない。
それでいい。何も変わらない方がいい。
「ハイビスカスとローズヒップのブレンドハーブティーです」
「ありがとう。……今日で最後の日なのね、寂しいわ」
スミレさんは水色の爽やかなこの季節に合うワンピースを着ている。
そう、去年の明日が私が井戸に吸い込まれてこの世界に来た日。
あの時はどうなるかと思ったけれど、皆のおかげで私はここにいることが出来ている。
「スミレさんに会えたこと、本当に嬉しく思います」
「私もよ」
私のいなくなったこの世界はきっと、何も変わらない。
それでいい。何も変わらない方がいい。