ハーフな俺。前編(完結)
家を出ると、いつものように陸がスケボーを
片手に、俺の家の塀にもたれて立っていた。
「よぉ」
俺に気づくと、陸は右手を軽く上げて
声をかけてきた。
俺も軽く手を上げ、それに答える。
「ルイ、聞いたかよ? 今日からおまえんちの親父さん出張だから、うち来るんだろ?」
「おぅ。今朝、聞いたよ。」
「久しぶりじゃね、おまえがそうやって
うちに来んの。
おまえが来るからって、
母さん朝からはりきっちゃってるよ。
こっちにしたら、迷惑もいいとこだよ。」