ハーフな俺。前編(完結)

それから、またリサに電話してみたが
やっぱり機械音が流れる。


(チッ。クソッ、電話出ろよぉ)

ホールまで下りると、ゆきが居た。

「ルイっ、何してんの? 課題終わったぁ?
私らはとにかく時間掛かりまくりで、一旦休憩やねん。」

「おぅ、ゆき。
俺らのとこは、もうすでに終わったし。ってか、
リサ見てねぇ?」

そう言う俺に、少し顔を歪めたゆきは

「リサ?見てへんわぁ。どうかしたん?」

そう俺に聞き返す。

「いゃ、別にたいした事じゃないし。
見てないならいいっ、サンキュ。」

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