ハーフな俺。前編(完結)
「きっと何か事情があったのかも知れないでしょ。そんなの分かんないじゃ・・・」
「うるさいっ。黙れ。」
そう言おうとした私の言葉をさえぎってルイが大声を出す。
「どんな事情だよ、自分の子供を捨ててまでの事情ってよっ、なぁ、教えてくれよ・・・・」
そうルイに言われて、何も言い返せない私。
「思ったとおりだ。 無いんだよ。俺だってずっと色々考えてきたよ。
でも、分かんねぇんだ。
そこまで大事なことってあるのかよっ。
俺はただ、あいつに見捨てられたんだ。
それだけの話だ。」