ハーフな俺。前編(完結)
授業が終わり先生が教室からでていくとすぐ、
マリアとリサが俺らの席にやってきて
「私らって、すっごくない?!日本だよ!留学だよ!1年間もだよ! まじ嬉しいんだけどぉ!」
この発表におどろき、呆然としている陸の横で、
興奮しているマリアは、早口で喋り続けた。
「リサァ。私ら4人一緒に行けるってすっごい嬉しすぎだよね。」
「うん!すっごく楽しみだね。ねっ!ルイ?」
「そうだな。」
俺は無愛想ながらも答えた。
すると、リサは満面の笑顔になった。
ドクッ・・・
何故かその時俺はリサから、その笑顔から、目が離せなかった。
するとどんどん顔を赤らめていくリサ。
そんな彼女に対して、その時は嫌悪感を感じずにいられた・・・
それ以上に少し可愛いとさえ感じてしまった。
(今日の俺はどうかしちまったのかよ。)