ハーフな俺。前編(完結)

~~ルイside~~

その夜、親父が8時頃帰宅した。

リビングのソファーでテレビをみていた俺に

「おー、ルイ。調子はどうだ?」

やけに明るい声で親父が話しかけてきた。



「別に・・・」

いつもと変わらず無愛想な返事をする俺。


「あっ。俺3月から日本に留学することになったから・・・。」



そう言った俺に


「日本か・・・近いようで、、、遠いな。

おまえはそれでいいのか?

本当にそれはおまえが望むことなのか?」


いつになく、真剣な表情の親父。


「あぁ、こうするしか無いんだよ!」

そんなことを聞く親父に対し、少し腹がたったので

きつめにそう答えてから、俺はリビングを

後にし、2階の自分の部屋に戻った。


(親父の奴、一体どういうつもりだよ。

せっかく、俺が・・・忘れようとしてるってのに!)


そのままベッドに倒れ込み、眠りについてしまった。

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