お見合い回避のために彼氏が必要なんです
いつも通りけんかを始めた私たちを部長が呆れた顔で眺める。
「お前ら、相変わらずだな。ま、とにかく、困ったことがあったら、すぐに言えよ」
部長はそう言って、席に戻る。
はぁ……
なんで、こんなことで悩まなきゃいけないのよ!
別に結婚なんてしなくても、生きていけるじゃない。
田舎は結婚が早いかもしれないけど、都会はそうじゃないのよ。
って、お母さんに言っても、どうせ聞いてくれないだろうしなぁ。
困ったなぁ。
昼休み、私は3歳年下の詩織ちゃんとコンビニ弁当を頬張る。
「30過ぎて独身なんて、いくらでもいると思わない?」
私はそう言って、プチトマトをパクリと口に放り込んだ。
「清香さん、あれはどうです? レンタル彼氏!」
「レンタル彼氏?」
何かの情報番組で聞いたことはある。
「えぇ〜⁉︎ そういうのって、なんか怪しそうじゃない? どんな人が来るのか、分かんないし」
だったら、光太郎を焼肉1回くらいで買収して連れてった方が……
「それがね、そうでもないらしいんですよ」
なんだか、やけに乗り気な詩織ちゃんは、スマホの画面を見せてくれる。
「ほら! 顔写真とか年齢が出てるでしょ? まぁ、口元を隠してる人もたくさんいるけど。この中から、好みの人を選んで申し込むらしいんです。清香さん、試してみてくださいよ」
「えぇ〜」
私は実験台か!
まぁ、興味あるのは分かる。そこそこイケメンさんが並んでるんだもん。それほど仲良くない友達に見栄を張るには、最適だよね。
「まぁ、候補の一つとして考えとくよ」
私は、それで話を打ち切り、詩織ちゃんの彼氏の話に話題を変えた。
「お前ら、相変わらずだな。ま、とにかく、困ったことがあったら、すぐに言えよ」
部長はそう言って、席に戻る。
はぁ……
なんで、こんなことで悩まなきゃいけないのよ!
別に結婚なんてしなくても、生きていけるじゃない。
田舎は結婚が早いかもしれないけど、都会はそうじゃないのよ。
って、お母さんに言っても、どうせ聞いてくれないだろうしなぁ。
困ったなぁ。
昼休み、私は3歳年下の詩織ちゃんとコンビニ弁当を頬張る。
「30過ぎて独身なんて、いくらでもいると思わない?」
私はそう言って、プチトマトをパクリと口に放り込んだ。
「清香さん、あれはどうです? レンタル彼氏!」
「レンタル彼氏?」
何かの情報番組で聞いたことはある。
「えぇ〜⁉︎ そういうのって、なんか怪しそうじゃない? どんな人が来るのか、分かんないし」
だったら、光太郎を焼肉1回くらいで買収して連れてった方が……
「それがね、そうでもないらしいんですよ」
なんだか、やけに乗り気な詩織ちゃんは、スマホの画面を見せてくれる。
「ほら! 顔写真とか年齢が出てるでしょ? まぁ、口元を隠してる人もたくさんいるけど。この中から、好みの人を選んで申し込むらしいんです。清香さん、試してみてくださいよ」
「えぇ〜」
私は実験台か!
まぁ、興味あるのは分かる。そこそこイケメンさんが並んでるんだもん。それほど仲良くない友達に見栄を張るには、最適だよね。
「まぁ、候補の一つとして考えとくよ」
私は、それで話を打ち切り、詩織ちゃんの彼氏の話に話題を変えた。