夜空に見るは灰色の瞳
「初めまして。叶井の元同僚の大路です」
大路くんが、かつて女性社員を軒並みキャーキャー言わせていた爽やかスマイルで、三永ちゃんに挨拶をする。
本人曰く、別にモテようと意識しての笑顔ではないとのことだが、それが逆にモテ男の余裕を感じさせて腹が立つと、よく先輩に小突かれていた。
「初めまして。叶井さんの後輩の、三永です」
三永ちゃんはすかさず、先ほどまで凄むような目で人を見ていたとは思えない笑顔で挨拶を返す。とんでもない変わり身の早さだ。
こちらも、そこらのアイドルに引けを取らない可愛らしい顔で笑うので、いつもなら男はみんなわかりやすくデレデレし始めるのだが、大路くんは至って普通だ。
その反応は大変珍しいが、大路くんの笑顔にぽーっとならない三永ちゃんの反応もまたとても珍しい。
大抵の女性は、あの笑顔に一発でやられるというのに。
「大路さんって、ひょっとして営業部のエースって呼ばれてたあの大路さんですか?」
「うーん……、エースって呼ばれてたかどうかは知らないけど、たぶんその大路で合ってるよ」
大路くんが、かつて女性社員を軒並みキャーキャー言わせていた爽やかスマイルで、三永ちゃんに挨拶をする。
本人曰く、別にモテようと意識しての笑顔ではないとのことだが、それが逆にモテ男の余裕を感じさせて腹が立つと、よく先輩に小突かれていた。
「初めまして。叶井さんの後輩の、三永です」
三永ちゃんはすかさず、先ほどまで凄むような目で人を見ていたとは思えない笑顔で挨拶を返す。とんでもない変わり身の早さだ。
こちらも、そこらのアイドルに引けを取らない可愛らしい顔で笑うので、いつもなら男はみんなわかりやすくデレデレし始めるのだが、大路くんは至って普通だ。
その反応は大変珍しいが、大路くんの笑顔にぽーっとならない三永ちゃんの反応もまたとても珍しい。
大抵の女性は、あの笑顔に一発でやられるというのに。
「大路さんって、ひょっとして営業部のエースって呼ばれてたあの大路さんですか?」
「うーん……、エースって呼ばれてたかどうかは知らないけど、たぶんその大路で合ってるよ」