夜空に見るは灰色の瞳
三永ちゃんの問いに、大路くんが苦笑しながら答える。
“知らない”なんて言ったけれど、本当は知っているクチだろう。苦笑する顔が、どことなく恥ずかしそうだ。
「やっぱり!お噂はかねがね。お会い出来て嬉しいです」
「いやいやそんな。もしかして、叶井から聞いた?」
「いえ、営業部に知り合いがいるもので。大路さんと一緒に仕事をしていたという先輩方が、色々とお話を聞かせてくれるそうですよ。大路さんの武勇伝ってやつですね」
「どうせ俺のことからかってるんだろ、その先輩方ってのは」
初対面のはずなのに、三永ちゃんと大路くんの会話には初対面らしいぎこちなさが一切感じられない。
まあ、片や元とは言え営業部のエース、片や物怖じも人見知りもしない性格とくれば、これは自然なことなのだろうか。
「せっかくですし、よろしければご一緒にどうですか?いいですよね、叶井さん」
「え?」
ぼーっと二人のやり取りを聞いていたら、突然話を振られて困惑する。
“知らない”なんて言ったけれど、本当は知っているクチだろう。苦笑する顔が、どことなく恥ずかしそうだ。
「やっぱり!お噂はかねがね。お会い出来て嬉しいです」
「いやいやそんな。もしかして、叶井から聞いた?」
「いえ、営業部に知り合いがいるもので。大路さんと一緒に仕事をしていたという先輩方が、色々とお話を聞かせてくれるそうですよ。大路さんの武勇伝ってやつですね」
「どうせ俺のことからかってるんだろ、その先輩方ってのは」
初対面のはずなのに、三永ちゃんと大路くんの会話には初対面らしいぎこちなさが一切感じられない。
まあ、片や元とは言え営業部のエース、片や物怖じも人見知りもしない性格とくれば、これは自然なことなのだろうか。
「せっかくですし、よろしければご一緒にどうですか?いいですよね、叶井さん」
「え?」
ぼーっと二人のやり取りを聞いていたら、突然話を振られて困惑する。