夜空に見るは灰色の瞳
「大路くん、私には先行して席を取りに来なくちゃいけないほど混んでいるようには見えないんだけど」
「全ては三永ちゃんの気遣いだ」
テーブルに着くまでの間にそんな会話を交わして、着いたところで席を取ってくれたお礼を述べると、三永ちゃんは笑顔で
「一応知った顔がいないかどうか確認しておいたので、安心してください大路さん。席も奥にしてもらったので、万が一知った人が入ってきても、すぐに気付かれることはないかと」
なるほど、先行して席を取りに来た本当の理由はそこにあったのか。
納得したら、三永ちゃんの気遣いに感心した。
「流石三永ちゃん、出来る後輩……」
「ああ、全くだ。叶井の下でこんな子が育つなんて信じられないから、これはきっと天性のものだな」
「……どういう意味よ」
大路くんを睨みながら、私は三永ちゃんが示してくれたソファー席の奥へ。三永ちゃんはその隣で、大路くんは私の向かい側の椅子を引いてそこに座る。
「どうぞ、メニューです」
「おっ、ありがとう」
全員が腰を下ろすと、三永ちゃんは店員さんが水と一緒に持って来て置いていったメニューをすかさずテーブルの中央に広げる。
「全ては三永ちゃんの気遣いだ」
テーブルに着くまでの間にそんな会話を交わして、着いたところで席を取ってくれたお礼を述べると、三永ちゃんは笑顔で
「一応知った顔がいないかどうか確認しておいたので、安心してください大路さん。席も奥にしてもらったので、万が一知った人が入ってきても、すぐに気付かれることはないかと」
なるほど、先行して席を取りに来た本当の理由はそこにあったのか。
納得したら、三永ちゃんの気遣いに感心した。
「流石三永ちゃん、出来る後輩……」
「ああ、全くだ。叶井の下でこんな子が育つなんて信じられないから、これはきっと天性のものだな」
「……どういう意味よ」
大路くんを睨みながら、私は三永ちゃんが示してくれたソファー席の奥へ。三永ちゃんはその隣で、大路くんは私の向かい側の椅子を引いてそこに座る。
「どうぞ、メニューです」
「おっ、ありがとう」
全員が腰を下ろすと、三永ちゃんは店員さんが水と一緒に持って来て置いていったメニューをすかさずテーブルの中央に広げる。