夜空に見るは灰色の瞳
「今日はいいや。また今度にする」
「そうか」
ちょっぴり残念そうに、大路くんが言う。
私一人分の売り上げが減ったくらいでそんなに落ち込むこともないだろうとは思ったが、経営者である大路くんとお客である私とでは、その辺の感覚も違うのかもしれない。
「また近いうちに行くね。主任に掴まらなかった日にでも」
「それは、期待しないで待ってるのがよさそうだな」
何か言ってやりたいところだが、言い返せないのが現状だ。とても悔しい。
「そろそろ着くぞ」
「ん?ああ、ほんとだ。車だとやっぱり楽だね、早いし」
「おっ、なんだ。遂に叶井も車デビューか?」
これに関しては、大路くんの茶化すような言葉にも、怒りは少しも感じない。
「いーや、ないね。ぜっっったい、ない!だって、ペーパー歴が長過ぎるもん。今更運転なんて怖くて出来ないよ」
なにせ、最後に運転したのがいつだったかも、もう思い出せないのだ。
そのため、どっちがアクセルでどっちがブレーキだったかもおぼろげだ。そんな状態で車デビューなんて、怖過ぎるだろう。
「そうか」
ちょっぴり残念そうに、大路くんが言う。
私一人分の売り上げが減ったくらいでそんなに落ち込むこともないだろうとは思ったが、経営者である大路くんとお客である私とでは、その辺の感覚も違うのかもしれない。
「また近いうちに行くね。主任に掴まらなかった日にでも」
「それは、期待しないで待ってるのがよさそうだな」
何か言ってやりたいところだが、言い返せないのが現状だ。とても悔しい。
「そろそろ着くぞ」
「ん?ああ、ほんとだ。車だとやっぱり楽だね、早いし」
「おっ、なんだ。遂に叶井も車デビューか?」
これに関しては、大路くんの茶化すような言葉にも、怒りは少しも感じない。
「いーや、ないね。ぜっっったい、ない!だって、ペーパー歴が長過ぎるもん。今更運転なんて怖くて出来ないよ」
なにせ、最後に運転したのがいつだったかも、もう思い出せないのだ。
そのため、どっちがアクセルでどっちがブレーキだったかもおぼろげだ。そんな状態で車デビューなんて、怖過ぎるだろう。