酔える声の裏側〜イケメン声優に溺愛されちゃった!?〜
「なるほどね。
夢も志もある子は突っ走ることが多いのよ。」

「私、どうすればいいんだろ...。」

「逆に言えばあなたはどうしたいの?」

「えっと...。
私は...佐伯さんの事務所移動は避けたいっていうか...。」

「どうして?」

「御園さんも、嫌がってるし...。」

「それだけ?」

「え...。」

「まつりも、佐伯さんが表に出ること嫌なんじゃない?」

「...複雑な気持ちではある。」

「無理だったら、ちゃんとその子に話すこと。」

「でも、せっかくマカがマネージャーにしてくれたのに無理なんて言っていいのかな...。」

「だったら、佐伯さんに移動してもらう?」

「でも、御園さんは嫌だって言うだろうな...。」

「どうするかはまつり次第よ。
もうあまり時間がなさそうだから、今日明日に決めた方が良いわ。」

「母さんだったらどうする?」

「そんなものきいてアテにされても責任持てないわよ。」

「分かってるけど...なにかヒント的な...。」

「そうねえ...。」

「(・・;)」

「やっぱり教えない。」

「えー!?( ゚д゚)」

「まあ、私はどういう風に生きてきたか、まつりも分かるでしょ?
それでまつりがどう思うかよ。」

「う、うーん...。」
< 106 / 259 >

この作品をシェア

pagetop