酔える声の裏側〜イケメン声優に溺愛されちゃった!?〜
コーヒーを渡した。
「どうも。」
...。
これでちゃんと話きいてくれるのかな?
「大室くん、どう?」
「...。」
「...雛形さん、このコーヒーどんな
いれかたしたの?まさかインスタントっていうことはないよね?」
「いえ、それはないですけど...。
まずかったですか?」
「彼にコーヒーを渡すと、9割以上は彼の機嫌を損ねることになるんだよ。」
「はい。大体、僕は人にコーヒーをいれさせると、その人の人格など全て分かりますから。」
え...。
試されてたってこと...?
どうしよう。
そうとは知らずにそんなに丁寧にいれなかったよ...。
「所要時間、出されるタイミングなど、不十分な箇所はいくつかありましたが...。
銘柄のチョイスや味などは、まあまあでしょう。」
「お、珍しいね。
大室くんに即行退出させられない人間を僕は初めて見たよ。」
「今回は大目に見ました。
ここで放り出しても面白味がないのでね。」
...。
この中学生みたいな人、何を考えてるんだろう。
「それでは、話を...。」
「その前に。
僕から提案があります。
君が席を外している間に考えたんですけど。」
「な、なんでしょうか...?」
「よく見れば、君もポテンシャルはありそうですよね。」
「な、何のでしょう...?」
「芸能界に入る気はないですか?」
「え!?」
「ざっと調べたところ、君は僕と繋がりがないわけではないようですし。
父親はミュージシャンだったそうで。
しかも、こちらの事務所で活動をしていたそうですね。」
「そ、そうなんですか...?」
「ご存知ないと?
まあいいでしょう。
彼の娘なら、少しばかり期待できそうです。」
「そんな...私には無理です。第一、私には今マネージャーの仕事が...。」
「心配いりませんよ。
弊社期間限定のオーディション企画です。こちらに出て、上位者に残り、自力で実力を示せば、佐伯くんの件は善処してあげますよ。」
「え...。」
「やります?
それとも、佐伯くんをこっちに渡します?
君に残された選択肢はその2択しかありませんよ。」
「話きいてくれるんじゃ...?!」
「君の言い分などたかが知れていますからね。一言一句話を聞くなどそれこそ無駄です。
早々に要項をみて、応募するかどうか決めてください。以上です。」
以上ですって...。
そんな...いくらミュージシャンの娘っていう事実があるからって...。
コネのひとつもないわけだし、私じゃ無理...。
無理だよ!!
「どうも。」
...。
これでちゃんと話きいてくれるのかな?
「大室くん、どう?」
「...。」
「...雛形さん、このコーヒーどんな
いれかたしたの?まさかインスタントっていうことはないよね?」
「いえ、それはないですけど...。
まずかったですか?」
「彼にコーヒーを渡すと、9割以上は彼の機嫌を損ねることになるんだよ。」
「はい。大体、僕は人にコーヒーをいれさせると、その人の人格など全て分かりますから。」
え...。
試されてたってこと...?
どうしよう。
そうとは知らずにそんなに丁寧にいれなかったよ...。
「所要時間、出されるタイミングなど、不十分な箇所はいくつかありましたが...。
銘柄のチョイスや味などは、まあまあでしょう。」
「お、珍しいね。
大室くんに即行退出させられない人間を僕は初めて見たよ。」
「今回は大目に見ました。
ここで放り出しても面白味がないのでね。」
...。
この中学生みたいな人、何を考えてるんだろう。
「それでは、話を...。」
「その前に。
僕から提案があります。
君が席を外している間に考えたんですけど。」
「な、なんでしょうか...?」
「よく見れば、君もポテンシャルはありそうですよね。」
「な、何のでしょう...?」
「芸能界に入る気はないですか?」
「え!?」
「ざっと調べたところ、君は僕と繋がりがないわけではないようですし。
父親はミュージシャンだったそうで。
しかも、こちらの事務所で活動をしていたそうですね。」
「そ、そうなんですか...?」
「ご存知ないと?
まあいいでしょう。
彼の娘なら、少しばかり期待できそうです。」
「そんな...私には無理です。第一、私には今マネージャーの仕事が...。」
「心配いりませんよ。
弊社期間限定のオーディション企画です。こちらに出て、上位者に残り、自力で実力を示せば、佐伯くんの件は善処してあげますよ。」
「え...。」
「やります?
それとも、佐伯くんをこっちに渡します?
君に残された選択肢はその2択しかありませんよ。」
「話きいてくれるんじゃ...?!」
「君の言い分などたかが知れていますからね。一言一句話を聞くなどそれこそ無駄です。
早々に要項をみて、応募するかどうか決めてください。以上です。」
以上ですって...。
そんな...いくらミュージシャンの娘っていう事実があるからって...。
コネのひとつもないわけだし、私じゃ無理...。
無理だよ!!