酔える声の裏側〜イケメン声優に溺愛されちゃった!?〜
早速最初の練習したけど、
すごく充実した...。

すっかり仲良くなって、こんな話もした。

「まつりもやっぱり大変だった?」

「え?何が?」

「ほら、私と同じでセンターとかやってたから。

楽屋でもすみっこにいたし、きっと嫌がらせとか受けてたんだろうなって。」

「うん、まあ。」

「私のこと結構ヤバい感じで言ってたでしょ?」

「うん...楽屋を出た途端に悪口言ってた。」

「まあ...よく言われることだからね。整形したとか、男に愛想振り撒いてるとか。
実際、整形したっていうの嘘じゃないし。」

「綺麗になりたいって思うことはとても良いことだと思うよ。悪口なんて気にしなくても大丈夫だよ。」

「うん。自分は整形したこと公表してもいいと思ってるんだけど、事務所が止めるの。
元はといえば、整形勧めてきたの事務所なんだけどね。ソロデビューしたければ、最低限顔整えないとダメだぞって。」

「そうなんだ...。」

「後悔はしてないよ。ああ言われることも承知の上だったし。

正直、あの日楽屋に挨拶に行ったのは、決して清々しい気持ちじゃなかった。

あの人たちの嫌がらせすごく辛かったから。

それを乗り越えて自分が1番売れることになって、やっとあんたたちに勝ったんだよって
笑ってやろうと思ったのよ。

でも、まつりのこと見て、自分のあの頃を思い出して、いけないことしちゃったなって。」

「私は大丈夫。カナエの気持ちすごく分かるし。私も性格良い方じゃないから、カナエよりもずっとひどいことしてもおかしくないし。だから全然気にしないで。」

「まつりは強いんだね。私は一時期芸能界辞めたいって思うくらいまで追い詰められたよ。」

「そうなんだ...。
私は、自分が強いっていうより、支えてくれる人がいたからかな。」

「それって、彼氏?」

「う、うん...。」

「いいなぁ。
そうだよねー。まつりはよっぽどのことがあっても平気そうな顔してるもん。
ここまで支えてくれるなんて、きっと素敵な人なんだろうな。」

「うん。素敵な人だよ。」

カナエとドラマの共演してる人だけど...。

後々ライバルとかにならないかな、心配...。
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