酔える声の裏側〜イケメン声優に溺愛されちゃった!?〜
休日、家でテレビを見ていると、佐伯さんが出てる。

にこにこして話してるな...。

それに、頭もすごく良くて、番組で出された難しいクイズにも難なく正解してる。

この番組、少し人気が落ちてたらしいけど、佐伯さんをレギュラーに迎えてからまたすごく人気になったみたい。

「あら。彼氏の番組はちゃんとチェックするのね。」

「まあね。」

「存在感あるし、落ち着いた雰囲気ね。
良い意味で少し大御所感があるかも。

お父さんとはそこが少し違うわね。」

「そうなんだ。」

「ええ。
お父さんは、元からオーラがあるってわけではないけど、パフォーマンスのとき、熱く燃えてる姿がカッコいいのよ。」

「へえ。」

「ま、今はおっさんだけどね。
若い人はもう知らないバンドだもの。」

「そんなことないよ。この前、佐伯さんがお父さんの曲、カバーしてたから。また人気急上昇。」

「あら、そうなの?
どうりで最近、臨時収入が入ったって喜んでたわけね。」

「録画してあるけど見る?
すごくカッコいいよ。」

「その番組が終わってからね。」

「うん、分かった。」
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