酔える声の裏側〜イケメン声優に溺愛されちゃった!?〜
佐伯さんの演技を見た後に撮ってもらえたからか、それとも私のことはどうでもいい扱いになったのか、そのあと一発でOKをもらった。

それで、今日の撮影は終了。

すごく面白いドラマになりそう。

私はそんなに寄与してないけど。

「...雅くん、ちょっとこれ見てくれる?」

「はい。」

「すごくいい映像が撮れたと思わない?君って声優だったのにアクションもできるんだね。」

「いえ。実戦の経験が少しばかりあるだけです。」

「実戦...?
ああ、スポーツとかも得意そうだもんね。

このセリフもグッときたよ。
台本を見たときは飾りすぎかなとも思ったんだけど、君が言うとやっぱり違うね。」

「ありがとうございます。」

格の違いっていうのかな。

少なくとも仕事では、ますます遠い雲の上の存在に感じる...。
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