酔える声の裏側〜イケメン声優に溺愛されちゃった!?〜
「俺のこと、好きなんだろ。」

...!!

胸が飛び出しそう。

身動きが取れないまま固まっていると、

「あ、ごめん。間違えた。今のはちょっとした語弊があったな。
もしかしたらファンとして好きでいてくれたんじゃないかなって。」

「あ...。
は、い...。」

やばい、声裏返っちゃった...。

「やっぱり。
さっき電話してるときに気づいたんだ。
スマホのカバーとかストラップがユズキの限定グッズだったから。アニメちゃんと見てくれてるんだなって。」

う...バレてた...。

思えばマカにも同じところで気付かれてたのに…。

びっくりした...。

時が止まっちゃったかと思った。

「それならなおのこと、色々話してみたいな。
これからもよろしく。」

「よろしくお願いします...。」

「あ、でも俺、キャラのイメージと合わないかな。ガッカリさせちゃった?」

「全然!!
そんなことないです!!むしろ...。」

「むしろ?」

「いえ、あの...。
とても素敵だなって...思います。」

「それはどうもありがとう。」

「いえ、はい...。」

上手くお話しできない...。

こちらこそ、ガッカリさせちゃったり...?

ファンがマネージャーとか...嫌がるんじゃないかな...。

「それにしても、嬉しいな。
まつりが俺のファンだったなんて。」

「嬉しい...ですか...?」

「うん。今まで直接ファンと触れ合う機会なんてなかったし。調子に乗るのは良くないって分かってるけど。これで好感度下がったら困るな、ほんと。」

「いえ、そんな...下がらないですよ。
逆に上がっちゃいました...。」

恥ずかしい...。

冷静にしなきゃって分かってるのに...。

でも、

笑ってくれてる...。

よかった...。

ここまで接近できちゃうなんて、嬉しいな..._.
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