貴方と出逢えて

第一章

｢やたらと顔が整っているイケメンがいる」と思った。
今日は全員喪服を着ている中、喪服がもの凄く似合っている。
今日は、愛の父の伯父にあたる人のお葬式。
親族席に座っていると言う事は、あの超絶なイケメンが愛の親戚という事
になる
でも、あんなイケメン居たっけ・・・?
愛は、隣に居る父親にそっと声をかけた。

「お父さん」
「何だ?」
「あの超絶なイケメン誰??」
「ああ、勇斗君の事ね」
「勇斗君??」
「うん。亡くなった伯父の娘さんの子供で、新岡 貴也君だ。お前のはとこに当たる人だ」
「はとこって事は・・・お父さんの従兄弟の子供って事だよね??」
「あぁ、そうだ。貴也君は頭が良くてな、医者になったらしいぞ」
「え、そうなの!?」
「あぁ」
「そんなに凄い人がはとこなんて・・・(/// ^///)」
「あんた、まさか惚れて無いよね？」
「!? お母さんなんてことを急に言い出すの!!」
「ごめんね。珍しく男性に興味無いあんたが食いついたからからさ。
お父さんもビックリよね?」
「あぁ、そうだな」
「・・・だからってなんで惚れたってなるのよ」
「あぁ、そうだな。すまん」
「うん。ソレにしても貴也って変な名前だね」
「ｼ━━━ｯd((ˊ皿ˋ ；)お前聞こえるぞ。全くお前が貴也君みたいな男を
落としてくれたら、褒めてやるのにな‪w」‬
お父さんが嫌味を言う
「全くほんとよ」
お母さんも・・・

私はつい数ヶ月前、OL時代にピリオドを打った。
二十六歳で無職になり、家でゴロゴロしている愛は母親と父親に何も言い返せない・・・