こんぺいとうびより
数日後、静来が会社の地下にある『資料室』という名の倉庫の扉を開けると、浩斗がいた。
「浩・・・風見さん。」
「今ここには俺以外誰もいないけど、それでもその呼び方になるんだね。俺も気を付けるよ、三坂さん。」
棚の前に立った浩斗は肩をすくめて、くすっと笑いながら言った。
「・・・何か探してるの?」
「今度女性誌の付録のデザインをすることになってね。初めての試みだそうで、参考になりそうなものがないか探しに来たんだ。」
「あの案件ね。もう任されるなんてさすがあなたね。」
「それにしても最近の女性誌の付録は豪華だね。価格も上がってるけど。しかも通常号と増刊号って二つあるし。」
「そうね。さらに特別号というのもあって三冊になることもあるのよ。」
「それはすごいな。でもそれが定着しているっていうことは売れるんだろうな。」
浩斗は驚きの表情を浮かべる。
「そうね。通常と増刊の付録は同じブランドの別アイテムということもあるし、全く別のブランドということもあるわ。同じブランドにする場合、通常と増刊両方買って二つのアイテムを揃えたいと思わせるといいわね。例えば、お揃いのデザインのトートバッグとお財布にするとか。」
「確かに、バッグから同じデザインの財布が出てきたらおしゃれ感があるね。女子力高そうというか。」
「トートバッグのサンプルはこの辺りにまとまってるし、お財布は・・・。」
静来は広い倉庫の奥の棚に
浩斗を案内した。
「浩・・・風見さん。」
「今ここには俺以外誰もいないけど、それでもその呼び方になるんだね。俺も気を付けるよ、三坂さん。」
棚の前に立った浩斗は肩をすくめて、くすっと笑いながら言った。
「・・・何か探してるの?」
「今度女性誌の付録のデザインをすることになってね。初めての試みだそうで、参考になりそうなものがないか探しに来たんだ。」
「あの案件ね。もう任されるなんてさすがあなたね。」
「それにしても最近の女性誌の付録は豪華だね。価格も上がってるけど。しかも通常号と増刊号って二つあるし。」
「そうね。さらに特別号というのもあって三冊になることもあるのよ。」
「それはすごいな。でもそれが定着しているっていうことは売れるんだろうな。」
浩斗は驚きの表情を浮かべる。
「そうね。通常と増刊の付録は同じブランドの別アイテムということもあるし、全く別のブランドということもあるわ。同じブランドにする場合、通常と増刊両方買って二つのアイテムを揃えたいと思わせるといいわね。例えば、お揃いのデザインのトートバッグとお財布にするとか。」
「確かに、バッグから同じデザインの財布が出てきたらおしゃれ感があるね。女子力高そうというか。」
「トートバッグのサンプルはこの辺りにまとまってるし、お財布は・・・。」
静来は広い倉庫の奥の棚に
浩斗を案内した。