こんぺいとうびより
「すごい、和じゃん!」
さよかは一度自宅に戻り箸を含む荷物を持ってくると、地図を頼りにカイの住むアパートにたどり着いた。
外観は他と変わらない普通の建物なのに、部屋に入ると思いきり和室で日本じゃないかと思えるほどだった。
畳が敷かれ、障子やふすまがあり、ちゃぶ台や年季の入った様子の箪笥が置かれていた。
ベッドは見当たらないので布団で寝ているのだろうか。そういえば日本の彼の部屋にもベッドはなかった。
お風呂は広めであったが、トイレは洋式だった。
───あ、ここなんか苔玉とか置いたら良さそう。プリザーブドのもあるもんね。
今のところは何も飾られていない飾り棚を見ながら思う。
数時間後、カイが帰宅して二人で食事を済ませると、さよかはカメラを取り出した。
「ライブ配信しようと思うんだけど、カイも出ない?カイが出ると再生回数上がるんだよね!『リチャード~!』とか言われて。明日仕事休みだよね?」
「うん、いいけど。でも、日本語でやるの?」
「うん。」
「今頃日本は土曜日の午後だよね。皆出かけてるんじゃない?」
「今日はこの時間にどれくらい観てもらえるかの実験なんだ。日本は天気悪いみたいだし、皆意外に家にいて観てもらえるかもよ。カフェとかにいてそこで観てくれるかもだし。」
「へー、そうか。」
さよかは一度自宅に戻り箸を含む荷物を持ってくると、地図を頼りにカイの住むアパートにたどり着いた。
外観は他と変わらない普通の建物なのに、部屋に入ると思いきり和室で日本じゃないかと思えるほどだった。
畳が敷かれ、障子やふすまがあり、ちゃぶ台や年季の入った様子の箪笥が置かれていた。
ベッドは見当たらないので布団で寝ているのだろうか。そういえば日本の彼の部屋にもベッドはなかった。
お風呂は広めであったが、トイレは洋式だった。
───あ、ここなんか苔玉とか置いたら良さそう。プリザーブドのもあるもんね。
今のところは何も飾られていない飾り棚を見ながら思う。
数時間後、カイが帰宅して二人で食事を済ませると、さよかはカメラを取り出した。
「ライブ配信しようと思うんだけど、カイも出ない?カイが出ると再生回数上がるんだよね!『リチャード~!』とか言われて。明日仕事休みだよね?」
「うん、いいけど。でも、日本語でやるの?」
「うん。」
「今頃日本は土曜日の午後だよね。皆出かけてるんじゃない?」
「今日はこの時間にどれくらい観てもらえるかの実験なんだ。日本は天気悪いみたいだし、皆意外に家にいて観てもらえるかもよ。カフェとかにいてそこで観てくれるかもだし。」
「へー、そうか。」