没落姫の溺愛婚②~双子の旦那様に愛されすぎて私、困ってます~
「大丈夫?
まだまだ、これから宴は長いのだけど……。
彩希がつらいなら、ちょっと休もうか?」
「あの……芳哉様……」
まるで労るような柔らかな手つきで頬を撫で、そのまま背中まで優しく撫でてくれる。
そして、そっと額に手をあてて、「熱はないね」と安心したように微笑みながら呟いた。
うん。
さすが芳哉様。
いつもと変わりなく、心配してくれる声も手の温もりも、本当に優しい。
「疲れたなら、いつでも遠慮なく、私のお膝の上においで?
座ったままでも気持ちよく眠れるように、私が抱っこして、優しくあやしてあげるよ」
おいでおいで、と芳哉は自分の膝を叩き、両手を広げて愛しい嫁の来訪を待っているようだ。
けれど、いくら御簾や几帳で部屋を区切られているとはいえ、ここは宮中。
上座には、今上帝や中宮がいるのだ。
とても魅力的なお誘いではあるけれど、今上帝の御前でうたた寝なんて、そんな無礼なことは絶対に出来ない。
いつもだったら素直にお膝の上に座らせてもらったのになぁ……。
彩希は名残惜しそうに、すごく魅力的にきらきら輝いて見える芳哉の膝を見つめた。
まだまだ、これから宴は長いのだけど……。
彩希がつらいなら、ちょっと休もうか?」
「あの……芳哉様……」
まるで労るような柔らかな手つきで頬を撫で、そのまま背中まで優しく撫でてくれる。
そして、そっと額に手をあてて、「熱はないね」と安心したように微笑みながら呟いた。
うん。
さすが芳哉様。
いつもと変わりなく、心配してくれる声も手の温もりも、本当に優しい。
「疲れたなら、いつでも遠慮なく、私のお膝の上においで?
座ったままでも気持ちよく眠れるように、私が抱っこして、優しくあやしてあげるよ」
おいでおいで、と芳哉は自分の膝を叩き、両手を広げて愛しい嫁の来訪を待っているようだ。
けれど、いくら御簾や几帳で部屋を区切られているとはいえ、ここは宮中。
上座には、今上帝や中宮がいるのだ。
とても魅力的なお誘いではあるけれど、今上帝の御前でうたた寝なんて、そんな無礼なことは絶対に出来ない。
いつもだったら素直にお膝の上に座らせてもらったのになぁ……。
彩希は名残惜しそうに、すごく魅力的にきらきら輝いて見える芳哉の膝を見つめた。