もしもの話が嫌いな君は、
* おまけ

陸side

シナくんが高校の同窓会に行ったのが、部屋の窓から見えた。


隣には誰かわからないけれど、女の人がいる。



シナくんが誰かと並んで歩いているのを見るの、久しぶりな気がする。

あの人、シナくんの彼女なのかな。



そんなことを考えて、そうじゃなければいいのになんて。


どうして俺はそんなことを思うのだろう。




「………って、また集中できてないじゃん」


目の前に開かれた問題集に、再度視線を戻す。




…………ダメだ。ぜんっぜん、頭に入ってこない。


数字や文字が羅列している問題集に、俺ははぁとうなだれるように頭を置いた。
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