Dance with me?〜魔法のダンスパーティー〜
ダンスパーティーに自分が誘われることなどないとわかっている。イケメンで成績優秀、スポーツもできるラジの隣に相応しいのはフレイヤのような人だ。それでも、いつかはこの想いを伝えたいと思っている。そのために少しでも彼の目に映りたい、そう思いダンスパーティーに行こうと決めたのだ。

「へえ〜、かっわいい!じゃあ早速距離を縮めなきゃね〜!」

マーガレットからダンスパーティーに行く理由を聞いたフレイヤはニコリと笑い、マーガレットの手を掴む。そしてマーガレットが「えっ?」と驚いている隙に前へと進み、「ラジくん!おはよう!」と声をかけていた。

「ファンティーヌさん、おはよう」

ラビが振り向き、微笑む。周りの生徒からは「美男美女!お似合い!」と声が聞こえてきた。

「ウィロウさんもおはよう」

ラジに挨拶をされ、マーガレットは「あ、えっと、お、おはよう、ございます……」と恥ずかしさから顔を真っ赤にしながら呟くように言う。胸がドキドキして止まなかった。
< 4 / 17 >

この作品をシェア

pagetop