Dance with me？〜魔法のダンスパーティー〜

ラジに声をかけようと思っても、彼の周りにはいつも自分より可愛い女の子がいる。それに緊張してしまっていつも声をかけられないのだ。

「はあ……」

マーガレットはかばんに教科書を詰め終え、ゆっくりと立ち上がる。フレイヤは先生に呼ばれたため、先に教室を出て行った。早く行かなければならない。教室にはマーガレット以外、誰もいなかった。

マーガレットが教室を出ようとドアを開けると、ドアの前に誰かが立っていた。そしてその人物は「ウィロウさん」と優しく呟く。その声を聞くだけで、自分の名前を呼ばれるだけで、マーガレットの胸が高鳴っていく。

「ラジくん……」

マーガレットが少し上を見ると、優しく微笑んでいるラジと目が合った。

「ウィロウさんはダンスパーティーのドレスを買いに行くんでしょ？ファンティーヌさんが言ってた」

「う、うん。今からお店を見に行くんだ」

ラジと話していることにマーガレットは嬉しくなる。こんな風に話せるのは久しぶりで、マーガレットの顔は赤くなっていく。