年下皇帝の甘い誘惑
そして私とカイは、同じスープを飲んで、頷いた。

「いつも通り、美味しい。」

「ありがとう。このスープ、私が作ったのよ。」

「おっ!さすがは涼花。俺の好みを知っているね。」

カイが私を見つめる。

「男性は胃袋を捕まえられると、その女性を離したくなくなると言うけれど、本当かもしれないね。」

「そうね。」


お祖母ちゃんが言っていた。

料理は愛情。

相手の為を想って、味付けをしなさい。

そうすれば、必ず相手は応えてくれるから。


「お祖母ちゃん、ありがとう。」

「ん?」

「ううん。こっちの話。」

ふと壁側を見ると、レーナもパウリも涙ぐんでいた。

もう、二人共泣き虫なんだから。

「レーナは俺達の仲がいいと、泣いて喜ぶらしいな。」

「ごめんなさい。あとでレーナに言っておくわ。」


こんな幸せな時間が、ずっと続きますように。

私は胸の中で祈った。
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